スウェーデンの冬を過ごしていると、「最近、なんだか気分が落ち込む…」と感じる人が増えると言われています。
理由は、極夜による光不足。
冬になると日照時間が極端に短くなり、北部では何週間も太陽が昇らないことも。
光を浴びる時間が減ると、脳内のホルモンバランスが崩れ、気分が沈みやすくなるんです。
でも、スウェーデンの人々はこの状況に慣れているわけではなく、しっかりと対策を取っています。
この記事では、スウェーデンの人々がどのようにして暗く長い冬を乗り越えているのか、その秘訣を詳しく解説します。
極夜とは？スウェーデンの暗い冬を理解しよう
極夜が起きる理由と期間
極夜って、最初は本当に不思議な現象に思えますよね。
私もスウェーデンに移住する前に「太陽が昇らない日々が続く」なんて聞いて、「え、それってどういうこと？」とびっくりしました。
極夜は北極圏に近い地域で起こる現象で、スウェーデンでは北部にあるキルナやアビスコといった町で、11月末から1月中旬くらいまで続くんです。
地球が傾いているせいで、冬になると太陽が地平線の下に隠れたままになるのが原因なんですよ。
ただ、完全に真っ暗ではなくて、「ブルーアワー」っていう、空がほんのり青くなる時間帯があるんです。
その青い光が街を包む景色は本当に幻想的で、私も初めて見たとき、「こんなに美しい風景があるなんて！」って感動しました。
身体と心に与える極夜の影響
でも正直なところ、極夜の生活って、最初はなかなか慣れませんでした。
朝起きても外は真っ暗だし、夕方も暗いままで、一日がどこからどこまでなのか分からなくなるんです。
おかげで、体内時計が狂っちゃった感じがして、最初の冬は「なんだか常に眠い…」って感じでした。
それに、明るい日差しがないと「セロトニン」っていう幸せホルモンが減るらしくて、なんとなく気分が沈みやすいんですよね。
私は元々お天気に左右されやすいタイプなので、暗い日が続くと「ああ、今日も気分が乗らないなぁ…」っていう日が多かったです。
でも、スウェーデンの人たちは意外とこの環境を上手に乗り切っていて、例えば、家の中をキャンドルで明るくしたり、ホットドリンクを片手に暖炉の前でリラックスしたりするんです。
私もそれを真似して、部屋を明るく飾ったり、お気に入りの紅茶を飲む時間を作るようになってからは、少しずつ冬を楽しめるようになりました。
極夜がもたらすうつ病のリスクとは？
実は、極夜の時期には「冬季うつ」と言われる症状を経験する人が少なくありません。
私も初めての冬に、日中でも外が暗いと「あれ、今って夜なの？」みたいな感覚が抜けなくて、やる気が出なかったことがありました。
日照時間が短くなると体内のビタミンDが不足しやすくて、それが気分の低下に影響するって聞いて、すごく納得したんです。
特に寒くて暗いと、ついつい「今日は外に出たくないな…」って思いがちで、家に閉じこもっちゃうこともありました。
でも、それが続くとどんどん孤立感が増してしまうんですよね。
私も、気分転換に友達と一緒にフィーカー（スウェーデンのコーヒータイム）をしたり、近所の散歩に出たりして、なんとか「閉じこもらない」ように心がけていました。
極夜を乗り切るためのコツ
スウェーデンの人たちは、この極夜をポジティブに捉えて、楽しむ工夫をたくさんしてるんです。
私が学んだのは、「光」と「温もり」を意識して生活すること。
例えば、日中のわずかな明るい時間帯に散歩をして自然光を浴びたり、ビタミンDのサプリメントを取り入れたり。
あと、キャンドルや間接照明で部屋を暖かく演出するのも効果的ですよ！
それに、ブルーアワーの時間帯には、静かな青い光を楽しむために外に出るのもおすすめです。
最初は「寒いし、暗いし、なんで外に出るの？」って思ったけど、実際に見てみると、その美しさに癒されるんですよね。
スウェーデンの人たちが自然を大切にする理由が、少し分かった気がしました。
極夜でうつ病を防ぐための基本対策
極夜でうつ病を防ぐためのヒント
スウェーデンの冬、特に極夜（きょくや）の時期は、太陽がほとんど顔を出さない日が続きます。
初めてこの冬を経験したとき、「こんなに暗いと気分も沈んじゃうのかな…」って不安になったのを覚えています。
でも、スウェーデンの人々がどんな風にこの時期を乗り越えているのかを学んで実践するうちに、「冬でもこんなに明るい気持ちで過ごせるんだ！」って驚きました。
そのコツをいくつかご紹介しますね。
光を生活に取り入れる工夫
スウェーデンでは、暗い冬でも光をうまく取り入れる生活を大切にしています。
たとえ短い時間でも、日の出ているうちに外に出ることが基本。
特に、冬の午前中に訪れるブルーアワーと呼ばれる時間帯は、街が美しい青い光に包まれるんです。
この幻想的な光景を見ながら散歩するだけでも、心がふっと軽くなります。
また、家の中でも光の工夫がいっぱい。
窓際にキャンドルやランプを飾るのがスウェーデン流です。
私も試してみたんですが、柔らかい灯りが部屋を暖かくしてくれて、なんだかホッとするんですよね。
これ、暗さによる気分の落ち込みを防ぐのに本当におすすめです。
規則正しい生活が鍵
極夜の生活で大事なのは、時間感覚をしっかり保つこと。
「太陽が昇らないからって夜更かししてもいいや」と思いがちですが、これが危険！
スウェーデンの人たちは、毎日同じ時間に寝て起きることを徹底しています。
私も一度昼夜逆転しちゃったことがあるんですが、リズムが崩れると体も心も疲れてしまうんですよね。
だから、早めに就寝して、決まった時間に起きる習慣をつけるのがポイント。
寝室も快適な環境に整えて、質の良い睡眠を取るよう心がけると、冬の暗さに負けない体と心を保てます。
運動で幸せホルモンを増やそう
冬の運動って寒くて億劫に感じるかもしれませんが、実はこれが気分を保つ秘訣なんです。
スウェーデンでは、冬でも外で散歩したりスキーを楽しんだりする人が多いんですよ。
私も最初は寒さに慣れなかったんですが、ちょっと体を動かしてみたら、気分がスッキリして「やっぱり外に出てよかった！」って感じました。
外に出ると、たとえ太陽が見えなくても適度に光を浴びられるので、体内リズムを整えるのにも役立ちます。
特に、日中の短い明るい時間帯を狙って外で活動するのがおすすめです。
ビタミンDで元気をチャージ
スウェーデンの冬は日照時間が少ないので、ビタミンD不足になりがちなんです。
この栄養素が足りないと気分も落ち込みやすくなるので、意識して摂ることが大切です。
私も、サーモンや卵、乳製品を積極的に食べるようにしています。
スウェーデンのスーパーでは、ビタミンDが強化された食品もたくさん売られているんですよ。
それでも足りないと感じたら、サプリメントを取り入れるのもアリです。
さらに、栄養バランスの取れた食事を心がけることで、暗い冬を乗り越えるエネルギーをしっかり蓄えられます。
メンタルヘルスを守るための実践的なケア
光療法（ライトセラピー）の効果を体感
スウェーデンの冬って、本当に日が短くてびっくりするんですよね。
朝起きても暗いし、夕方にはもう真っ暗。それが長く続くと、だんだん気分も落ち込みがちになります。
そんなときにおすすめなのが「光療法（ライトセラピー）」です。
私も最初は「人工の光で本当に効果あるの？」って半信半疑だったんですが、朝に専用ライトを浴びてみたら驚きました！
気分が少し明るくなるし、なんとなく頭もスッキリするんですよ。朝起きたら30分から1時間くらい、コーヒーを飲みながらライトを浴びるのが日課になっています。
窓際で自然光を取り入れる工夫も、気分転換にぴったりですよ。
ストレスを軽減するリラクゼーションの習慣
スウェーデンの暗い夜を快適に過ごすには、リラックスする時間を意識して作るのが大切だと実感しています。
私のお気に入りは、アロマキャンドルを灯してお風呂に入ること。体が温まると、気持ちもほぐれてきますよね。
それから、静かな音楽を流しながら本を読む時間も欠かせません。
北欧の人たちも、家でゆっくり過ごす「ヒュッゲ」的な時間を大切にしているんです。
こういう過ごし方を取り入れるだけで、気持ちがだいぶ落ち着くんですよ。
瞑想や日記で心の整理を
瞑想も、この暗い冬には本当におすすめです。
私も最初は「じっと座ってるだけで何が変わるの？」と思ったんですが、やってみると意外と気分がスッキリするんですよ。
目を閉じて深呼吸をするだけでも、頭の中が整理される感じがします。
それと、日記を書くのもいいですね。
私は寝る前に、その日あった嬉しいことや感謝したことを2、3行書くようにしています。
たとえば、「美味しいシナモンロールを食べた」とか「きれいな夕焼けが見られた」とか、小さなことでも書くと気持ちが明るくなりますよ。
専門家に相談するタイミング
それでも気分が落ち込んでしまったときは、早めに専門家に相談するのが大事です。
スウェーデンでは、メンタルヘルスのサポートが充実していて、精神科医やカウンセラーと話すのは全然特別なことじゃないんですよね。
私の知人も「話すだけで気分が軽くなった」って言っていて、こういう支援を活用するのって本当に大切だと思います。
自分の気持ちを無理に抑え込まず、早めにケアを受けることが、長い冬を乗り切る鍵になります。
極夜を楽しみながら心の健康を保つアイデア
キャンドルや間接照明で暖かな空間作り
スウェーデンの冬、極夜の時期になると、太陽がほとんど昇らない日々が続きます。
最初の冬を経験したとき、私は「こんなに暗いと、気分まで沈んじゃいそう…」と心配になったんですが、スウェーデンの人たちはちゃんとこの環境を楽しむ方法を知ってるんですよね。
その一つが、キャンドルや間接照明で部屋を暖かく演出すること。
こちらでは、どの家庭でもキャンドルがよく使われていて、私もすっかりハマってしまいました。
炎のゆらぎを見ていると、不思議と気持ちが落ち着くんですよね。
それに、窓際に星形のランプを飾ったり、暖かみのあるオレンジ色のライトを使ったりするだけで、部屋の雰囲気がぐっと優しくなります。
特に寒い夜に、お気に入りのカップで温かい紅茶を飲みながらこの灯りを眺める時間は、本当に至福のひととき。
暗い冬を「落ち込む季節」じゃなくて、「心をほっとさせる季節」に変える工夫、これがスウェーデン流の冬の楽しみ方なんだなと実感しました。
ヒュッゲな時間を楽しむ工夫
スウェーデンの人たちが大切にしている「ヒュッゲ（Hygge）」っていう言葉、ご存じですか？
デンマーク発祥の言葉ですが、スウェーデンでもすっかり定着していて、「心地よく、温かい時間を過ごすこと」を意味します。
私は最初、冬の夜の長さに戸惑ったんですが、ヒュッゲを意識するようになってから、「あ、この時間を自分のために使えばいいんだ！」と前向きに考えられるようになりました。
例えば、ふわふわのブランケットにくるまりながら、温かいミルクティーを片手に好きな本を読む時間。
あるいは、静かに映画を楽しんだり、じっくり手紙を書いたりするのもいいですよね。
日本だと「冬＝寒くてつらい季節」って思いがちですが、スウェーデンでは「冬＝心を休める大切な時間」という感覚が強いんです。
だからこそ、自分を甘やかす時間をたっぷりとって、寒い夜を楽しむのが極夜の過ごし方のコツなんですよね。
新しい趣味を見つけることで心を豊かに
冬が長いスウェーデンでは、「せっかくだから、新しいことを始めてみよう！」という発想で趣味に没頭する人が多いです。
私も、最初の冬は「何か新しいことをやってみようかな？」と思って、編み物を始めてみました。
最初はうまくできなかったけど、もくもくと手を動かしていると、気づけば時間があっという間に過ぎているんですよね。
極夜の静かな時間の中で、こういう「夢中になれること」を見つけると、冬の過ごし方がぐっと楽しくなります。
他にも、スウェーデンならではの楽しみ方として、伝統的な焼き菓子作りもおすすめです。
特にクリスマスの時期になると、「ルッセカット」っていうサフラン入りのパンを作るのが定番なんですが、これがまた美味しいんですよ！
焼きたてのルッセカットを頬張りながら、キャンドルの光を眺める…これだけで、冬の夜が最高のご褒美タイムに変わります。
「冬＝新しいことを始める時間」と考えれば、暗い季節もワクワクした気持ちで迎えられるんですよね。
家族や友人との交流で孤独感を防ぐ
極夜の時期って、日が短いせいでなんとなく引きこもりがちになってしまうんですよね。
でも、スウェーデンの人たちは「だからこそ、人とのつながりを大切にする」ことを意識しています。
私も最初の冬は、暗いから外に出る気がしなくて、つい家にこもってばかりだったんですが、ある日スウェーデン人の友達に「一緒にフィーカーしようよ！」と誘われて、「そうか、こういう時間が大事なんだ！」と気づきました。
フィーカー（Fika）っていうのは、スウェーデン流のコーヒーブレイクのことで、ただの休憩じゃなくて、「人とつながる時間」でもあるんです。
フィーカにかかる費用については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
それからは、定期的に友達と会う時間を作ることを意識するようになりました。
一緒に食事をしたり、ボードゲームをしたり、お互いの趣味について話したりするだけで、不思議と心が軽くなるんですよね。
スウェーデンでは「冬に孤独を感じないようにすること」がとても大切にされているので、私もその考え方にすごく共感しました。
もし極夜の時期にスウェーデンに滞在するなら、ぜひ「誰かと過ごす時間」を意識してみてください。
友達や家族とゆっくりおしゃべりしたり、一緒に何かを作ったりするだけで、心がほっと温まるはずです。
極夜でも前向きに過ごすためのヒント
スウェーデンの冬は長くて暗い…。
特に極夜の時期は太陽がほとんど昇らないので、「やる気が出ない…」とか「気分が沈みがち…」って感じることが多くなります。
でも、スウェーデンの人たちは、この暗い冬を乗り越えるために、いろんな工夫をしてるんですよね。
私も最初は「こんなに暗いと憂鬱になるかも…」と思っていたけど、ここで暮らしていくうちに、冬をポジティブに過ごすコツがわかってきました。
今回はそのヒントをシェアしますね！
小さな達成感を積み重ねる
冬の暗さに負けないために大事なのは、毎日「何かできた！」っていう達成感を持つこと。
大きなことじゃなくていいんです。
例えば、朝ちゃんとベッドを整えるとか、いつもより丁寧にコーヒーを淹れるとか、読みかけの本を少し進めるとか。
ちょっとしたことで「今日も一歩前進したな」って感じられるだけで、気持ちが安定するんですよね。
スウェーデンの人たちも、「どんなに小さなことでも、前に進んでる感覚を大事にする」ってよく言います。
私も冬の間は、新しい料理に挑戦したり、ストレッチを日課にしたりして、無理のない範囲で「できた！」を増やすようにしています。
そうすると、暗くて寒い日が続いても、なんとなく充実感があるんですよね。
自然に触れる時間をつくる
スウェーデンの冬は、明るい時間が本当に短いんです。
だからこそ、「自然の光を浴びる時間を意識的に確保すること」がすごく大事！
例えば、11時〜13時くらいの間に外に出て散歩するだけでも、気分がリフレッシュするんです。
特に「ブルーアワー」と呼ばれる時間帯は、街全体が幻想的な青い光に包まれて、本当に美しいんですよね。
私もこの時間に外を歩くのが好きで、「冬も悪くないなぁ」って思えるようになりました。
また、研究でも「自然に触れることで気分が晴れる」って言われているんですよね。
公園や湖のほとりを歩いたり、雪景色を眺めたりするだけでも、気持ちが落ち着きます。
冬の暗さに負けそうなときは、意識して外に出る時間をつくるのがおすすめです！
スウェーデンの冬ならではの文化を楽しむ
スウェーデンの人たちは、冬をただ「耐える」のではなく、「楽しむ」工夫をたくさんしているんです。
その代表が、12月13日に行われるルシア祭。
白い衣装を着た人たちがキャンドルを手に持って歌を歌う、とても幻想的なイベントなんです。
実際に見ると、暗い冬でも心が温かくなるような雰囲気で、「あぁ、スウェーデンの冬って素敵だな」って思えるんですよね。
それから、クリスマスの飾り付けもすごく大切。
スウェーデンでは、家の窓辺に星形のランプやイルミネーションを飾るのが定番なんです。
街全体がキラキラ輝いて、暗い夜でも明るい気分になれます。
私も引っ越してすぐにこの文化を知って、さっそく窓にランプを飾ってみたんですが、それだけで部屋の雰囲気がぐっと暖かくなりました。
こうした冬ならではのイベントや飾り付けを楽しむことで、暗い極夜も「ちょっと特別な季節」って思えるようになるんですよね。
