「北欧は物価が高いってよく聞くけど、実際スウェーデンで暮らすにはどのくらいのお金がかかるの?」
そんな疑問を持っている方に向けて、この記事ではスウェーデンで1ヶ月暮らすために必要な生活費について、項目ごとにわかりやすく解説します。
私たちは現在、スウェーデンに家族で暮らしており、リアルな支出の感覚や日々の体験をもとに記事をまとめています。
これから渡航を考えている方も、興味本位で北欧ライフをのぞいてみたい方も、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
スウェーデンの生活費はどれくらい?
スウェーデンで生活するにあたって、まず気になるのが「結局いくらくらいかかるのか?」ということですよね。
ここでは、全体的な生活費の平均や為替の話、ライフスタイルや都市による違いまで、細かく見ていきます。
スウェーデンの1ヶ月の平均生活費は?
スウェーデンでの1ヶ月の生活費は、単身者で約12〜18万円(8,000〜12,000SEK)が目安です。
家族世帯の場合は20〜30万円ほどになるケースが多いですが、住む地域やライフスタイルによって大きく変動します。
家賃・食費・交通費・光熱費をすべて合わせて計算する必要があります。

私たち家族(夫婦+子ども2人)は、地方都市で生活していて、平均すると月25万円前後で収まっています。
スウェーデンクローナの為替レート
スウェーデンの通貨は「スウェーデンクローナ(SEK)」で、日本円とのレートは1SEK=約13円前後(2025年現在)です。
この為替は日によって大きく変動するため、予算を立てるときは少し余裕を持たせておくと安心です。
現地ではカード払いが基本なので、為替手数料が発生する点も考慮しておくとよいでしょう。
ライフスタイルによる生活費の違い
スウェーデンでは、生活スタイルによって支出の内容も大きく異なります。
たとえば、外食が多い人やオーガニック志向の人は食費が高くなりがちです。
逆に、自炊中心+ルームシェアなどで暮らせば、支出はかなり抑えられます。
- 節約派:10〜12万円(自炊+ルームシェア)
- 平均的:14〜16万円(自炊+個室アパート)
- ゆとり派:18万円〜(外食+都市中心部)
スウェーデンならではのFika文化や食生活について詳しく知りたい方はこちら!


都市別の生活費比較
スウェーデンは都市によって生活費が大きく変わります。
特に家賃はストックホルムが高く、地方都市や郊外に行くほど安くなります。
都市名 | 1ヶ月の生活費目安(単身者) |
---|---|
ストックホルム | 16〜20万円 |
ヨーテボリ | 14〜18万円 |
ウプサラ | 13〜17万円 |
地方都市(エステルスンドなど) | 10〜14万円 |
ストックホルムは交通費も高めですが、郊外に住むと家賃も交通費も抑えられる傾向があります。
スウェーデンの家賃事情
生活費の中でも大きなウェイトを占めるのが「家賃」です。
スウェーデンでは住宅事情が日本とは少し異なり、物件の種類や地域によっても家賃の差が大きいです。
ここでは、都市別・物件タイプ別・節約スタイル別に、スウェーデンの家賃事情を詳しく見ていきましょう。
首都ストックホルムと地方でこんなに違う!
ストックホルムはスウェーデンの首都であり、家賃相場は全国でもトップクラスです。
1LDKで15万円(10,000SEK)以上することも珍しくありません。
一方、地方都市では同じ広さでも7〜10万円ほどで借りられることが多く、費用を抑えたい人には嬉しい環境です。



うちはストックホルム近郊の郊外エリアに住んでいて、3LDKで月12万円ほど。都心と比べてかなり安く感じます。
賃貸物件、アパートと一軒家の違いって?
スウェーデンの住宅は大きく分けて「アパート」と「一軒家」があります。
それぞれに特徴があるので、ライフスタイルに合った選択が重要です。
アパート
都市部で一般的なのがアパート。
セキュリティ面や利便性は高いですが、家賃はやや高めで、希望の物件にすぐ入居できないこともあります。
バルコニー付きや共有のランドリールームがある物件が多いです。
一軒家
郊外では一軒家も多く、広さに対して割安なことが魅力です。
ファミリー層に人気で、庭付きの物件も多く、子育て世代には特におすすめです。
ただし、冬場の暖房代などの光熱費が高くなりがちなので注意が必要です。
節約派におすすめ!ルームシェアや間借りもアリ
費用を抑えたい場合は、ルームシェアや間借りという選択肢もあります。
現地の掲示板やFacebookグループなどで募集があり、外国人にも開かれています。
ルームシェア
同年代の人と部屋を分け合うスタイルで、家賃は5〜7万円ほどに抑えられます。
水道・光熱費もシェアできるため、総合的に経済的です。
ただし、生活リズムの違いや文化の違いからくるトラブルには注意が必要です。
間借り
現地の家庭の空き部屋を借りるスタイルで、ホームステイに近い感覚です。
家賃は地域にもよりますが、月4〜6万円程度が一般的です。
ホストとの距離感を保ちつつ、文化交流も楽しめるのが魅力です。
スウェーデンで物件を探すときのポイント
物件探しは渡航前でもできる時代ですが、スウェーデン特有の注意点もあります。
物件探しの手段
- 「Blocket」や「Qasa」といった賃貸サイトを活用
- Facebookグループでの情報収集
- 大学や職場の紹介を利用する
中には英語対応していないサイトもあるため、Google翻訳などを駆使して調べましょう。
注意すべきこと
- 入居前に「家具付きか」「水道光熱費込みか」を必ず確認する
- 契約書は英語またはスウェーデン語が一般的
- 人気エリアは空きが少なく、予約競争になることも
郊外や地方都市を検討することで、同じ予算でも広くて快適な物件が見つかる可能性があります。
また、短期ではなく長期で契約することで割安になることもありますよ。
スウェーデンの物価と食費ってどれくらい?リアルな目安をお届けします!
家賃と並んで気になるのが「日々の食費や物価」。
スウェーデンは北欧の中でも物価が高いと言われがちですが、実際のところどうなのでしょうか?
ここでは、食費の平均やスーパーの使い方、日本との比較も交えながらご紹介します。
スウェーデンの物価はやっぱり高い?
結論から言うと、スウェーデンの物価は日本よりやや高めです。
特に外食・日用品・アルコール類などが高く、自炊を心がける人が多いです。
一方で、野菜やパン、乳製品などは意外と安く感じることもあります。



私は最初、日用品の価格にびっくりしましたが、食材はまとめ買いすれば意外と安くて助かっています。
外食派?それとも自炊派?
外食を中心にすると、1食あたり150〜250SEK(約2,000〜3,000円)かかることも。
マクドナルドでもセットで100SEK(約1,300円)前後が相場です。
そのため、多くの家庭では自炊中心の生活を選んでいます。
自炊なら、1ヶ月の食費は1人あたり3〜5万円程度に抑えることも可能です。
スウェーデンのスーパーでの買い物のコツ
スーパーで上手に買い物すれば、生活費はかなり節約できます。
ここでは、よく使われるテクニックを3つご紹介します。
セール品を狙う
スウェーデンのスーパーでは、日替わり・週替わりのセールが充実しています。
「Willys」や「ICA」などのアプリでチラシをチェックしておくと便利です。
まとめ買いをする
まとめ買いで単価を下げるのが節約の基本。
特に冷凍食品・乾物・パスタなどは安売り時にまとめて買っておくのが鉄則です。
オーガニック食材を楽しむ!
スウェーデンはオーガニック食品が豊富で、日本より手頃に手に入ります。
オーガニックの卵や牛乳、野菜は価格差が少ないため、健康志向の人にもおすすめです。
- Willys:価格重視の節約派向け
- ICA:品揃えと品質のバランスが良い
- Hemköp:オーガニックや高品質志向に
日本と比べるとスウェーデンの物価ってどうなの?
物にもよりますが、全体的にスウェーデンの物価は日本より高めです。
品目 | スウェーデン | 日本 |
---|---|---|
牛乳1L | 約150円 | 約200円 |
卵10個 | 約350円 | 約250円 |
パン1斤 | 約300円 | 約200円 |
外食(ランチ) | 約2,000円 | 約1,000円 |
日常の食材は価格差が小さいものの、外食はやはり高い傾向があります。
その他の生活費(交通費、光熱費など)でかかる費用は?
家賃と食費だけでなく、スウェーデンで暮らすうえでは交通費や光熱費なども忘れてはいけません。
日本とは仕組みや料金体系が違う部分もあるので、項目ごとに詳しく見ていきましょう。
公共交通機関の利用とその費用
スウェーデンの公共交通はとても整備されており、バス・地下鉄・電車が共通のチケットで利用可能です。
都市部では1回乗車券が30〜45SEK(約400〜600円)程度。
定期券を使えば、1ヶ月あたり約300SEK(約4,000円)で通勤・通学ができます。



うちでは月の交通費は家族全体で約7,000円ほど。定期券を活用してコスパ良く移動しています。
光熱費や通信費の目安
スウェーデンでは寒さが厳しいため、冬場の暖房代が高くなりがちです。
一般的な1人暮らしの場合、光熱費は月800〜1,500SEK(約11,000〜20,000円)ほど。
Wi-Fiは月300〜500SEK(約4,000〜6,500円)が目安です。
- 電気代:300〜700SEK
- 暖房・給湯:400〜800SEK(季節変動あり)
- 通信費(Wi-Fi):350SEK前後
レジャーや娯楽にかかる費用は?
レジャー費は個人差が大きいですが、映画は1,500円前後、美術館は1,000円前後が相場です。
公園や湖畔でのピクニック、無料の文化イベントも多く、お金をかけずに楽しめる工夫が充実しています。
節約するための生活のコツ
日常の工夫次第で、スウェーデンでの生活費はしっかり抑えられます。
ここでは、実際に効果的だった節約テクニックをご紹介します。
公共交通機関の定期券を活用する
都市ごとの交通局で販売されている定期券は、乗り放題で大幅に割安になります。
月額払いと3ヶ月パスがあり、長期滞在者には3ヶ月分の方がお得です。
光熱費を上手に節約
家の暖房はセントラルヒーティングが主流ですが、節電タイマーや毛布での調整も意識しましょう。
長時間のシャワーや浴槽使用は控えることで、水道代の節約にもつながります。
通信費を見直す
格安SIMや、家のWi-Fiに一本化することで通信費を削減可能です。
また、動画サービスは1〜2つに絞ることで、サブスク代も抑えられます。
自炊をがんばる
スーパーのセールを狙った買い物+週末のまとめ調理で、外食よりずっと安くすみます。
冷凍保存も駆使すれば、食材をムダなく使いきることができます。
スウェーデンの教育・医療費はどうなっている?
スウェーデンといえば、充実した福祉国家のイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
実際に住んでみると、教育費や医療費は日本と大きく異なる点がありました。
ここでは、子育て世代や長期滞在者にとって気になる教育・医療の費用について、リアルな実情をお伝えします。
子どもの教育費はどれくらい?
スウェーデンでは、基本的に高校までの教育は無料です。
公立の保育園(Förskola)や小中学校(Grundskola)、高校(Gymnasiet)まで、授業料はかかりません。
ただし、給食費・教材費・遠足代などの実費は家庭負担になることがあります。



うちの子は公立の小学校に通っていますが、教科書は無料で、給食費もかかっていません。日本と違って持ち帰りのプリントも少なくて助かっています。
保育園の料金はどうなっている?
共働き家庭や育休明けの親にとって気になる保育園事情。
スウェーデンでは所得に応じた課金制度があり、収入が低い家庭ほど保育料が安くなる仕組みです。
月額の上限は決まっており、たとえば家庭の総収入が一定以下なら約1,500SEK(2万円程度)で済みます。
大学は有料?外国人も通える?
スウェーデンの大学は、EU/EEA圏内の学生は基本的に授業料無料ですが、日本人を含む非EU圏の学生は授業料がかかります。
学部や専攻によりますが、年間80,000〜150,000SEK(約100〜200万円)が目安です。
ただし、奨学金制度も充実しており、スウェーデン政府や各大学による支援を受けられる場合もあります。
医療費はどのくらいかかる?保険は必要?
スウェーデンでは、公的医療制度が非常に整っており、診察・処方の費用は全国で統一された低価格です。
例えば、家庭医(Vårdcentral)での診察は1回200〜300SEK(約2,500〜4,000円)程度です。
一定額を超えると自己負担が免除される「医療費キャップ制度」もあり、年間支出には上限があります。
- 診察・治療費:年間最大1,300SEK
- 薬代:年間最大2,600SEK
上限を超えた場合、1年間は自己負担ゼロで受診・処方が受けられます。
旅行者や短期滞在者の医療は?
短期滞在の場合は、原則として医療費は全額自己負担となるため、旅行保険やクレジットカード付帯保険に加入しておくことが重要です。
急病時の救急(Akutmottagning)は費用が高めになる傾向があるので、まずは家庭医を受診するのが一般的です。
スウェーデンの生活費を抑えるコツは?現地で学んだリアルな節約術
物価が高いとされるスウェーデンですが、日々の工夫や選択次第で生活費はグッと抑えることができます。
ここでは、実際にスウェーデンで生活して分かったリアルな節約術を、体験を交えてご紹介します。
節約マインドを持つと見えてくる工夫
大切なのは「無理なく続けられる節約スタイル」を見つけること。
日本の常識がそのまま通用しない場面も多いため、現地に合わせた柔軟な発想が求められます。
以下のコツは、私たちが実際に取り入れて「これは効く!」と感じたものばかりです。
フリマアプリや中古文化を活用
スウェーデンでは中古品の売買がとても盛んです。
家具や子ども服、スポーツ用品なども状態の良いものが多く、Blocket(ブロケット)やTradera(トレデラ)といったプラットフォームで手軽に購入できます。



引っ越し時に机や椅子をBlocketで揃えたのですが、総額3,000SEKほどで一式そろいました。新品よりずっとお得でした。
衣類や雑貨はセカンドハンドで十分
「Myrorna」や「Emmaus」などのリサイクルショップでは、品質の良い衣類や日用品がリーズナブルに手に入ります。
スウェーデンでは「新品=良いもの」という考えがそこまで強くなく、セカンドハンド文化が日常に根づいています。
地域イベントや無料アクティビティを探す
週末には、市や教会が主催するイベントやワークショップが各地で開かれます。
無料で楽しめるものが多く、子ども連れにもおすすめです。
また、公園や湖畔でのアクティビティはお金をかけずにリフレッシュできる最高の選択肢です。
外食ではなく「持ち寄りごはん」スタイルも人気
日本のように気軽に外食する文化はあまりなく、ホームパーティーや持ち寄りごはんのスタイルが一般的です。
自宅に友人を招いての食事会は、節約にもなり、交流も深まる一石二鳥の方法です。
- 家具・日用品は中古市場を活用する
- スーパーのアプリでクーポン・セール情報をゲット
- 無料イベントや公共施設を使い倒す
- 「見栄」にとらわれない暮らし方を意識する
節約とはいえ、我慢や犠牲ばかりでは続きません。
スウェーデンらしい「質の高いミニマルライフ」を意識すると、自然と支出は整っていきます。
スウェーデン生活費まとめ:自分らしく暮らすヒントを見つけよう
ここまで、スウェーデンの生活費について家賃・物価・交通費・教育医療費など、さまざまな面からご紹介してきました。
実際に現地で暮らしてみて感じるのは、「高い」か「安い」かではなく、どんな暮らし方を選ぶかがとても大事だということです。
平均的な支出モデルの目安
費目 | 単身(円) | 家族(円) |
---|---|---|
家賃 | 80,000〜120,000 | 120,000〜160,000 |
食費 | 30,000〜50,000 | 60,000〜80,000 |
交通費 | 5,000〜10,000 | 10,000〜15,000 |
光熱・通信費 | 10,000〜20,000 | 15,000〜25,000 |
その他雑費 | 10,000〜20,000 | 20,000〜30,000 |
トータルでは、単身者で約15万円〜、家族世帯では25万円〜30万円程度が目安になります。
もちろんこれは一例で、ルームシェアや地方暮らしを選べばさらに下げることも可能です。
自分に合ったライフスタイルを見つけよう
スウェーデンでは、「人と違う選択をすること」が自然に受け入れられる社会です。
節約に徹するもよし、豊かさを楽しむもよし。
その中で、自分や家族にとって心地よいバランスを見つけていくことが、長く暮らすうえで大切だと感じます。



我が家も最初は「とにかく節約」と思っていましたが、今は無理せず楽しめる範囲でゆとりを持つスタイルに落ち着いています。
- 「費用」よりも「体験」の価値に目を向ける
- 日本と比べすぎず、現地の基準を取り入れる
- 完璧を目指さず、柔らかい節約スタイルを持つ
高いと感じる部分もあるかもしれませんが、それ以上に得られる経験や気づきは大きいです。
スウェーデンでの暮らしが、あなたにとって実りあるものになりますように。