スウェーデンは1日何食で食費は何円?フィーカーでコーヒーやお菓子にかかる費用まとめ!

私がスウェーデンで4年暮らすなかで見えてきたのは、「食」が文化と生活に深く根ざしているということです。

1日3食の常識が崩れるようなライフスタイルの柔軟さや、コーヒーと甘いものにかけるこだわりは、私たち日本人の目には新鮮に映ります。

この記事では、

  • スウェーデン人の1日あたりの食事回数とスタイル
  • 日常の食費や外食と自炊の違い
  • フィーカーとは何か?文化的な背景と過ごし方
  • コーヒー・お菓子にかかる実際の費用とその内訳
  • フィーカーをもっと楽しむための工夫やヒント

などについて、家族目線のリアルな体験を交えて丁寧にご紹介します。

目次

スウェーデンの食習慣と食費事情

まずは、スウェーデンにおける「食」の基本的な習慣や、実際にどのくらいの食費がかかるのかをご紹介します。

旅行中とは違う、暮らしてみてわかる“日常の食スタイル”が見えてくると、現地生活がよりイメージしやすくなるはずです。

スウェーデン人は1日何食?

スウェーデンでは、一般的に1日3食が基本ですが、日本のように「毎日必ずきっちり3食」という感覚ではありません。

とくに朝食と夕食が重要視されており、昼食は職場や学校で軽く済ませる人が多い印象です。

また、1日2回行われる「フィーカー(コーヒー&スイーツの休憩)」があるため、実質的には4〜5回に分けて食事や休憩を取っているともいえます。

星野(妻)

うちの子どもたちも、学校で午前と午後にフィーカータイムがあるので、おにぎりのような軽食やフルーツを持たせる日もありますよ。

スウェーデンの日常的な食事

家庭での日常的な食事は、パンとチーズ、ヨーグルト、果物などを組み合わせたシンプルな朝食から始まります。

昼食はサラダや冷たい料理が中心で、温かい食事をしっかり食べるのは夕食という家庭が多いです。

夕方17〜18時ごろに家族で食卓を囲むのが一般的で、子どもたちも早めに食べて夜はリラックスタイムになります。

我が家の1日の食事例(平日)
  • 朝食:オートミール、バナナ、牛乳、コーヒー
  • 昼食:サンドイッチとスープ(夫は職場で、子どもは学校給食)
  • フィーカー:午後にシナモンロールとカフェオレ
  • 夕食:ミートボールとマッシュポテト、温野菜、パン

食事の回数は同じでも、日本より軽めに、リラックスしたスタイルで楽しむのがスウェーデン流です。

食費はどれくらいかかる?

スウェーデンの物価は日本より高めと言われますが、実際の食費もそれなりにかかります。

星野家(大人2人+子ども2人)の場合、食費は月平均で約6,000〜7,000SEK(約9〜11万円)ほどかかっています。

これは主に自炊中心の金額で、外食を加えるとさらに増える傾向があります。

子どもが学校給食(無料)なので助かっていますが、大人のランチ外食は1回1500円前後が目安です。

外食と自炊の違い

外食の価格帯はやや高めで、カフェランチでも120〜150SEK(約1,800円〜2,200円)前後。

レストランでのディナーとなると1人300SEK以上(4,500円〜)になることも珍しくありません。

一方で、スーパーではパンや乳製品、根菜などが安く、まとめ買い+冷凍保存すればかなり節約できます

星野(妻)

わが家は週1〜2回だけ外食し、あとは自炊+ベーカリー活用というバランスにしています。コストも抑えられるし、食卓が落ち着きますよ。

特に、日本食材が手に入るお店を知っておくと、和食を作る楽しみも増えますよ。

食費を抑えるポイント

スウェーデンで食費を節約するためのコツは、以下の通りです。

  • 週末にまとめ買いし、冷凍ストックを活用する
  • お肉は挽き肉や冷凍魚を使って工夫する
  • パンやジャム、スープは手作りできるとコスパ◎
  • ベーカリーの閉店間際に割引品を狙う

スーパーで買える主な食材の価格目安は以下の通りです。

食材価格(SEK)日本円換算(約15円/SEK)
牛乳(1L)13約195円
食パン(1斤)25約375円
卵(12個入り)36約540円
リンゴ(1kg)29約435円
牛ひき肉(500g)60約900円

自炊中心にすれば、日本と同等かそれ以下の食費で生活することも可能です。

フィーカーとは何?その文化的背景

スウェーデンの暮らしを語るうえで欠かせないのが「フィーカー」です。

単なる休憩時間以上に、人と人とのつながりや、心を整えるための大切な文化として根付いています。

ここでは、フィーカーとは何か?どんな場面で行われるのか?を、スウェーデン現地の生活目線で紹介します。

フィーカーってどんな文化?

「フィーカー(Fika)」は、コーヒーや紅茶と一緒にお菓子を楽しむ時間を意味するスウェーデン独特の習慣です。

ただのコーヒーブレイクではなく、リラックスしながら人と話す、心を緩める大切なひとときとして親しまれています。

職場でも学校でも家庭でも、ごく自然に取り入れられていて、「ちょっとフィーカーしよう?」は日常の合言葉。

星野(妻)

わたしたちも初めは「そんなに甘いものばかり?」と驚きましたが、次第にこの文化に癒されるようになりました。特に冬はホッとひと息つく大事な時間です。

1日2回が基本!フィーカーのタイミング

スウェーデンでは、午前10時ごろと午後15時ごろにフィーカーをとるのが一般的です。

これは職場でも同じで、タイムカードを押さずに休憩する“当たり前の権利”として定着しています。

子どもたちの学校でも午前と午後に軽食タイムがあり、おやつや果物を持参して小さなフィーカーを楽しんでいます。

主なフィーカーの時間帯と内容
  • 午前10時ごろ:軽めのコーヒーとクッキーまたはフルーツ
  • 午後15時ごろ:カプチーノやシナモンロールなど甘めのスイーツと一緒に

この習慣があることで、働きすぎや詰め込みすぎを防ぎ、心のゆとりを保っているのが印象的です。

フィーカーの主役はやっぱりコーヒーとスイーツ

スウェーデンはコーヒーの消費量が世界でもトップクラス。

そんな文化の中でフィーカーの主役を飾るのが、香り高いコーヒーと、甘くてかわいいスイーツたちです。

特に人気なのが、シナモンロール(Kanelbulle)や、カルダモンが効いたパン、スポンジケーキ系のお菓子など。

家庭で焼くことも多く、親が子どもと一緒にスイーツを作って、そのままおうちフィーカーをすることもよくあります

フィーカーがもたらすもの

フィーカーの本質は、ただの休憩時間ではありません。

人と人とがフラットに語り合う「心の余白」のような時間であり、上司と部下、親と子、夫婦同士などあらゆる関係に潤いを与えます。

また、仕事や家事に区切りをつけるタイミングとしても大切にされており、1日をリズムよく過ごす助けにもなっています。

星野(妻)

私たち夫婦も、夕方フィーカーをすることで“今日ここまで頑張ったね”と小さな区切りをつけられるようになりました。ちょっとした贅沢が、生活全体に優しさを加えてくれます。

日本でフィーカーを楽しむには?

フィーカーの文化は、日本でも手軽に取り入れることができます。

たとえば、お気に入りのカップでコーヒーを淹れて、コンビニスイーツを添えるだけでも、立派なフィーカーの時間に。

また、週末に北欧風のシナモンロールを焼いたり、北欧デザインのトレイを使って気分を盛り上げるのもおすすめです。

日本でもできる!手軽なフィーカーアイデア
  • コンビニやベーカリーでスウェーデン風のスイーツを探す
  • 家族や友人と「一緒にお茶しよう」の時間を作る
  • カフェタイムにスマホを手放して、少しだけぼーっとする

忙しい日々だからこそ、フィーカー的な時間が心の余裕を作ってくれます。

そして、せっかくなら友人や家族を招いて、一緒におしゃべりを楽しむと、フィーカーらしい「つながり」を感じられる時間になると思います。

スウェーデンのお土産でお菓子を買って帰って、日本でフィーカーをやってみるのもいいかもしれません。

フィーカーにかかる費用とその内訳

フィーカーは心を癒してくれる素敵な習慣ですが、毎日楽しんでいると「どれくらい費用がかかるの?」と気になる方も多いのではないでしょうか

ここでは、スウェーデンでのフィーカーの費用感を、コーヒーやスイーツの単価、カフェ利用の平均価格などに分けて具体的にご紹介します。

スウェーデンで購入できるコーヒーの価格帯

まずはコーヒーにかかる費用から。

スーパーで販売されているコーヒー豆(中挽き)の価格は、400〜600gで約50〜90SEK(約750〜1,350円)程度。

1杯あたりに換算すると約4〜6SEK(60〜90円)で、家で淹れる分にはかなり経済的です。

一方で、カフェで注文する場合は、ブラックコーヒーが25〜40SEK(約375〜600円)程度が相場となります。

星野(妻)

我が家では朝は自宅でドリップ、午後のフィーカーは地元のベーカリーでテイクアウト、といった使い分けをしています。気分転換にもなるんです。

スウェーデンスイーツの種類と価格

フィーカーで登場するお菓子の定番といえば、シナモンロール(Kanelbulle)です。

このほかにも、カルダモンパン(Kardemummabulle)プリンセスケーキ(Prinsesstårta)チョコレートボール(Chokladboll)など、家庭でもカフェでも豊富に取り揃えられています。

スイーツの種類価格帯(SEK)日本円換算
シナモンロール20〜35約300〜525円
カルダモンパン25〜40約375〜600円
チョコレートボール10〜20約150〜300円
プリンセスケーキ40〜60約600〜900円

カフェのケーキ類は見た目もかわいくボリュームもあるので、価格以上の満足感があります

カフェで楽しむフィーカーの平均価格

カフェでフィーカーを楽しむ場合、コーヒー+スイーツで合計50〜80SEK(約750〜1,200円)ほどが一般的な価格帯です。

市街地や観光地の中心に行くと少し高めになり、100SEK(約1,500円)前後になることもあります。

その分、おしゃれな空間や暖炉のあるカフェでゆったり過ごせる価値もあるため、旅行中なら特におすすめです。

ローカルベーカリーとスーパーでの購入費比較

同じスイーツでも、カフェ・ベーカリー・スーパーで価格が異なります。

ローカルベーカリーでは手作り感と香ばしさが魅力で、25〜35SEK程度の価格が多いです。

一方、スーパーでは工場製造のものが多く、10〜15SEK(約150〜225円)とリーズナブル。

例えば、シナモンロールの購入選別の価格を比較してみました。

購入場所価格(SEK)特徴
カフェ30〜40雰囲気◎、価格高め
ベーカリー25〜35焼きたて、味に個性あり
スーパー10〜15量産品、冷凍もあり

予算や目的に合わせて使い分けるのがおすすめです。

コストを抑えながら満喫する方法

毎日カフェでフィーカーするのは贅沢ですが、工夫次第でお財布に優しく楽しむ方法もあります。

  • スーパーのスイーツ+自宅コーヒーで“家フィーカー”を楽しむ
  • カフェは週末など特別な日のご褒美に
  • お気に入りのマグやトレイで雰囲気を演出
星野(妻)

うちは月〜金は自宅で、土曜の午後だけお気に入りのカフェでゆったりフィーカー、というスタイルが定着しています。気持ちにもメリハリがついて、楽しさが増しますよ。

気軽に取り入れつつ、無理のない頻度で楽しむことが、長く続けられるコツです。

フィーカーを存分に楽しむためのポイント

せっかくスウェーデンでフィーカーを体験するなら、ただ甘いものを食べるだけでなく、その背景にある文化や人とのつながりまで味わいたいですよね

ここでは、フィーカーをより深く、より楽しく過ごすためのポイントを、旅行者・在住者の両方の視点でご紹介します。

おすすめのスウェーデンのカフェ巡り

スウェーデンには、地域ごとに個性的なカフェが点在しています。

たとえば、ストックホルムではガムラスタン(旧市街)にある老舗カフェが人気で、石造りの建物やレトロな内装が雰囲気抜群です。

ヨーテボリでは、港町らしいインダストリアルなカフェが多く、手作り感のあるスイーツやバリスタが淹れる本格コーヒーを楽しめます。

カフェ巡りで注目したいポイント
  • 現地の人が多い=味と雰囲気に定評あり
  • “Bageri(ベーカリー)”と併設のカフェは焼きたてが狙い目
  • 木製インテリアやキャンドルがあると北欧らしさ倍増

カフェは観光地での休憩にもぴったりなので、気軽に立ち寄ってみてください。

自宅で楽しむスウェーデンのスイーツ

「毎回カフェに行くのは大変…」という方には、自宅で手作りするのもおすすめです。

シナモンロールチョコボールは材料もシンプルで、ネットでレシピも豊富に見つかります。

子どもと一緒にお菓子を作ることで、食育や北欧文化の理解にもつながります

星野(妻)

うちは週末にシナモンロールを焼くのが定番になっています。子どもたちが丸める工程を楽しんでくれて、出来上がったら一緒にコーヒータイム。これがほんとうに幸せな時間です。

フィーカーを盛り上げる会話のコツ

フィーカーは「おしゃべりする時間」でもあります。

スウェーデンでは、家族や同僚との軽いトークを通じて、距離を縮めたり気持ちを切り替えたりしています。

ポイントは、重い話題よりも、今日の天気、最近観た映画、週末の予定など、ポジティブで気軽な話を選ぶことです。

また、「あなたはどう思う?」と相手に話を振るのも大切なマナーのひとつです。

観光で体験するフィーカー文化

スウェーデン旅行中でも、ぜひ現地ならではのフィーカーを体験してみてください。

シナモンロール発祥のカフェや、湖畔の小さなベーカリー、フェーカ専門のコースメニューがあるレストランも存在します。

観光の合間に一息つけるだけでなく、その土地の空気感や人の暮らしを肌で感じられる貴重な時間になります。

家族や友人と楽しむフィーカー

家族や友人と一緒に楽しむフィーカーは、ちょっとした非日常の演出にもなります

たとえば、家の中でお気に入りのクロスやマグを用意し、特別な雰囲気を演出するだけでも盛り上がります

フィーカーは形にとらわれなくてOK。大切なのは、「この時間を大事にしよう」という気持ちです。

家族フィーカーの楽しみ方アイデア
  • 週末の午後は“フィーカーデー”として定番化する
  • 子どもとメニューを考えて一緒に用意する
  • 「今週一番よかったこと」を話し合う時間にする

フィーカーは、ちょっとした心の贅沢を毎日に取り入れる北欧流の知恵です。

目次